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◇あらすじ
児童文学のなかでも、その息の長さと魅力で大人気を誇った『ズッコケ三人組』シリーズ。このページの読者の中にも、このシリーズを愛読していた人は多いのではないでしょうか?
1978年にシリーズがスタートして以来、04年に惜しまれながら最終作が出るまでに、全50作が世に送り出されました。管理人も、小学校低学年の頃から愛読しており、中学くらいまでは熱心に読みふけったものです。
昨年、最終巻との報道に久しぶりに手に取ってみたりもしたものです。
さて、そんな管理人の思い入れの深いズッコケ三人組シリーズが外伝という形で1巻限り(?)で復活です。
本シリーズの中では、永遠の小学校6年生だった彼らも、外伝の方では通常通り年を取っていき、年齢はすでに40歳になろうと言うところからスタートです。
八百屋の息子だったハチベエは、家業をコンビニに切り替えしがないコンビニオーナーに。モーちゃんはリストラ会社員で、現在はレンタルビデオ屋でバイト中、ついでに妻とは離婚の危機!?ハカセは学級崩壊のクラスを担任に持つ、指導力不足中学教師になっています。
うーむ、、現代のしがない中年親父の縮図みたいな設定だ。。
変わりばえのしない日常を淡々とこなしていく彼らの元に、転機が訪れます。
それはなんと「怪盗X」の再来!本シリーズでは数回にわたって怪盗Xとミステリーアクション小説を繰り広げた彼らの元に、怪盗Xから再び挑戦状が届きます。
小学生当時はがむしゃらに事件に向かっていった彼らですが、40の大人はそう簡単に挑戦状に乗るようなことはできません。しかししかし、怪盗Xの巧みな誘導によって彼らは再び事件解決のために立ち上がることに!
◇解説
久しぶりのズッコケ三人組シリーズを楽しく読むことができました。小さい頃にこのシリーズを読んでいた人はかなりの懐かしさを感じることができて、良い本かと思います。ただ、本シリーズを読んだことがないとそこかしこに出てくる、本シリーズでの登場人物描写が分からないので、ちょっと読みづらいかも。
本のターゲットは、昔読者だった30〜20代&現在読者の小学生 両方をターゲットにしているため描写に気をつかった旨が後書きにも書かれていました。ただ、小学生に気をつかったせいで、微妙に描写がぼやけてしまった感も否めないなぁ。。ハカセやハチベエの女性関係とか、モーちゃんの離婚の危機を巡る心情とかは、しっかり書き込めばそこそこおもしろいのでしょうが…まぁ、たしかに小学生には読ませられない内容になってしまうなぁ。。。
怪盗Xの動きに関しても、もうすこし凝った内容にしても良いんでしょうが…すると伏線が多くなりすぎて小学生には厳しいだろうし…。
まぁ、こういう不満を言えるのも自分が児童書より何ランクも上の本格ミステリーを読んだりしているからであって、児童書のなかのミステリーとしては良くできているかなという感じです。
ま、昔読者だった皆様には非常に懐かしい話しになるので、手に取ってみても良い本ではないでしょうかね。
もし、子供がいる方でしたら、本シリーズの方はお子さんにオススメできるシリーズですので、ぜひご一読の程を。
(C)2005 那須正幹/ポプラ社(2005.12.31)
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